皆さんこんにちは。”sudo rm -rf -“界の「ライトで8番」藤田でございます。
今年も早いもので残り1週間弱になりましたが、皆さん今年のやり残しはございませんでしょうか?
私は随分前から”藤田は仕事以外を考えるのをやめた”状態で生活をしております。まぁ~単なる現実逃避です。
それにしても今年は1月から世間的にも私生活的にも色々なことがありすぎて慌ただしい2016年でございました。

さて、今回は前回の続きでIPv6の話題を中心にIPv4とIPv6について触れていきたいと思います。

いつから言われ始めてたかわからないこのIPv4枯渇問題ですが、2010年~2011年くらいから来年にはIPv4がなくなるという記事が多く見られます。
そこから5~6年たっていますがいまだに世間のほとんどはIPv4を使い続けているというのが現状です。
※なんと1991年7月頃には「IPアドレスが不足する」という研究を受けて、インターネット技術の標準化を推進する任意団体「IETF」が調査をはじめていたそうです。

それにしてもなぜこんなにも枯渇する枯渇すると言われていてもIPv6が現在まで普及しないのでしょうか?
普及しない理由はいくつか考えられますが、普及しない一番の理由は

IPv4とIPv6の互換性がまったくない

というのが理由ではないでしょうか。このせいでIPv6にするメリットが感じられずに設定しないという判断がほとんどだと思います。

また、IPv6が普及しないからこそ

現状IPv6を使う必然性がまったくない

というのも残念ながらあると思います。まぁ~これは先輩の受け売りですけど。

IPとは前のブログでも書きましたが「世界中のあらゆる通信機器で予め用意されたルール、手順で情報のやり取りを行うための通信方法」です。
このルールの中にIPv4はIPv4の設定がされているサイト、端末でなければ情報のやり取りができないようになっており、IPv6もIPv6でのやり取りしかできないようになっています。
ですのでは同IPの規格でしか情報のやり取りができません。
そのため、コンテンツを用意するサイト側はIPv6でアクセスするユーザーが増えなければIPv6対応する必要はまだないよね。今まで通りIPv4のままでいいよねとなります。
ユーザー側はコンテンツを用意するサイト側がIPv6で準備していなんだから今まで通りIPv4のままで問題ないよね。IPv6対応しちゃたら欲しい情報取れなくなっちゃうからまだいいよね。
となり、どちら側も積極的に動かない状況にあります。まさにちょっと前に話題になった高段者同士の剣道の試合のごとくどちらも動きを探っている状態です。
ただし、海外ではIPv6が普及している国もあるので普及率の高い国からアクセスが多い企業さんなんかは積極的に対応しているのではないでしょうか。

一応IPv4とIPv6共存技術もいくつかあって
「トンネリング」
「デュアルスタック」
「トランスレータ」
という方法があるそうです。
詳しくは「日本ネットワークインフォメーションセンター」のこちらのサイトを見てください。

上記の方法でサイト側が対応すれば普及の第一歩のなるかもしれませんが、そう簡単に対応できない理由もあります。
サイト側はIPv4とIPv6に対応しなければならないので単純に今までのコスト、手間が2倍になります。そうなるとそれに見合うのかだけの効果があるのかを考えた場合、対応はまだ先でいいのではないかとなってしまうのが現実です。
ただし、大手の企業さんや各省庁なんかのサイトなどは既に何かしらの方法でIPv6のアクセスにも対応しています。

ネガティブなことを書き続けてはいますが、IPv6に対応しなければいけない時期は必ずやってきます。
ここからはIPv6に変更することによってどんなメリットがあるか書きたいと思います。
まずは前回も述べましたが”340澗個”と言われるそのIPアドレスの多さです。
そのため今までお高かったグロバールIPが安価で購入することができるかもしれません。
IPv6はIPv4よりもヘッダーがシンプルで、チェックサムを省略したためルータでの負荷が軽減されるというメリットがあるそうです。
あといろいろと調べてみたのですがセキュリティー面もIPv4よりもセキュアですと言われている人もいるのですが、こちらは動画のコピー問題同様に進化すれば悪さする奴も進化するのであまりメリットにはならないのでは思っています。
「日本ネットワークインフォメーションセンター」もIPv6セキュリティ ~問題点と対策~でそこについては記事を書いています。

前回はIPv4の表記を書きましたが、Ipv6の表記は4桁の16進数を”:”区切りで8つ連ねた形(128bit)で表記されます。

2001:0db8:0000:0000:1234:0ace:6006:001e

IPv6は一区切りの中に0が4つ連続するものは一度だけ“::”に省略することができるそうです。後ろにも0が4つ連続している場合はそれも一緒に省略することができます。
また、一区切りの中の頭にある”0″も省略することができ、頭が”00″や”000″なんかの時も”0″以外の文字、数字まで省略することができます。省略できるものを全部省略すると

2001:db8::1234:ace:6006:1e

こんな形で表記することができます。
今後IPv6に対応する機会が増えていくと思うのでこの表記の仕方に慣れていかないとダメですね。

上記ではサイト側とユーザ側で話をしてきましたが、インフラ側のさくらインターネットは2011年にすでにこんな対応をしています。

ですので、サイト側はIPv6に対応しようと思えばいつでも対応することができたなのですが、コストや手間を考えると・・・。
しかし、今回のブログを書くにあたり色々調べた結果、近い将来そんなことも言えなくなる事態が迫ってきているというのをすごく感じました。
何と

携帯キャリア大手3社が2017年夏ごろにはIPv6をデフォルト化

すると総務省のIPv6研究会で約束したと「IPv6 Summit in TOKYO 2016」で説明をしたそうです。
詳しくはこちらの記事を読んでみてください。

スマホでネットを利用する人はまだPCで利用する人よりも若干少ないそうですが、これも近いうちには同等、もしくは逆転すると思います。若い世代に関しては既にPCでネットするよりもスマホでネットする人の方が多いという統計が出ています。
そのスマホでIPv6をデフォルト化するということはIPv6で利用できるサービスにしないとサイトを利用してもらえなくなるということです。
まぁ~すぐにはIPv4のサービスが使用できなくなるということはないと思いますが、IPv6に対応しだすには良い頃あいだと思います。
それを踏まえて自分の勝手な予想ですが2017年の夏ごろには爆発的にIPv6に対応したサイトが増えてくるのではないでしょうか。
若い世代向けのサイトを運営している企業さんは結構重大な問題になってくると私は考えますので、やるなら早めにやりましょう!!
※あくまでも自分勝手な予想なので責任は持ちません!!!

あと一つ、別にIPv4が無くなったとなってもネットでの情報のやり取りできなくなるというわけではありません。IPv4の設定された端末、サービスが今後増えないというだけで、IPv4の設定された端末、サービスでの情報のやり取りは今まで通り利用することができます。
ただし、何度も書きましたがIPv6の設定だけされた端末、サービスはIPv4のままでは利用することができなくなるのでお気を付けください。
ユーザ側が使ってるwindowsなどは随分前からIPv6にも対応していて、どちらのIPアドレスを優先してアクセスするなどの機能もすでについていますので自分のPCがどんな設定になっているか一度調べてみて良いかもしれませんね。

IPv4とIPv6の話に関しましては以上になります。
皆さん今年もあと数日で終了ですが体に気を付けて良い年をお迎えください。それでは来年もトランキーロの精神で頑張っていきます~。さようなら~。